目次
はじめに
インプラント治療を受けるのが初めての時には、どういったことをするのか、痛みはどの程度なのかと不安になるものです。
しかし痛む治療は嫌だからと歯を失った状態をそのまま放っておいてもいいことなど一つもありません。
ここではインプラント治療の痛みについて、治療後の痛みの対策などをご紹介しますので、ただ痛そうだからという理由だけでインプラント治療のメリットを無視するのでは、ぜひ歯を失った時の選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか。
他の治療との痛みの比較
虫歯治療との比較
虫歯治療は多くの方が小さい頃から経験しているかと思いますが、歳を取るほど虫歯治療を経験する確率は高くなるでしょう。
インプラント治療の痛みと虫歯治療の痛みを比べると、痛みをさほど感じない場合が多いようです。実際には虫歯治療の方が痛みを感じることが多いため、インプラント治療は怖がるほど痛みのない治療だと言えるでしょう。
親知らずの治療の比較
親知らずの治療は腫れや痛みがあるため、痛みが起きてからクリニックへ行く方が多いです。そのためインプラントと比べると親知らずの治療の方が痛みがあると言いきれます。
さらに、親知らずは生え方にトラブルを抱えていることが多いので、抜歯するの時間がかかったり、痛みを感じる時間が多いです。
そして、親知らずは最も奥にある歯なので、麻酔も効果がでにくく激しい痛みを伴うことがあります。
一方で、インプラントは計画を立てて治療を行いますので、痛みのない状態から手術をするため、その日まで痛みを我慢することなどまずないでしょう。
親知らずの高度な治療と比べるとかなりインプラントの治療の方が痛みを感じにくいはずですよ。
抜歯との比較
インプラント治療の痛みと抜歯の痛みは同じ位だと言われています。ただ、抜歯の場合は腫れや膿がある、その他にお口のトラブルなどがあることが多いので痛みを感じやすいでしょう。
インプラントはお口の中にトラブルのない状態で治療するため、抜歯と比べてほとんど痛みのない治療だと言えるでしょう。
インプラント治療の痛みを緩和する方法
インプラント手術の際の痛みについては歯ぐきに麻酔をするため心配いりませんが、手術中に麻酔が切れることがあるため、注射がいやだという方は前もってクリニックで相談しましょう。
麻酔用の注射を歯ぐきに刺す時の痛みやお薬が注入されるときの痛みについては表面麻酔を歯ぐきに塗ったり、注射針を細いものにする、麻酔薬を人肌程度に温めることによって軽減できます。
痛み止めの注射の痛みもいやな方はこれらの対処をお願いしましょう。
クリニックによっては治療時の緊張感や恐怖感を緩和するため、点滴で鎮静薬を投与することがあります。これを静脈内鎮静法と言いますが、これは気分を楽にするだけでなく痛みを感じづらくすることもできます。
場合によっては痛み止めの薬を併用して痛みを軽くしてくれる場合もあります。ただ、この方法はクリニックによって行われていない場合もあるため前もって確認しておきましょう。
インプラント手術後の痛みを緩和する方法
麻酔が切れる前に鎮痛剤を飲む
インプラント手術後に痛みが起こるのは麻酔が切れた時ですので、手術後1~2時間程度経つ前に痛み止めを飲んでおけば麻酔が切れても痛みを感じることはないでしょう。
冷やす
痛みや腫れを軽減するため患部を冷やしましょう。冷やし過ぎてしまうと血流が悪くなるため注意しましょう。
柔らかいものを食べる
インプラント手術を行ったところは食べものが当たるのを避けましょう。
食事内容もヨーグルトやゼリー、雑炊などの柔らかいものを選んで食べるようにしましょう。
食べない方がいいのでは?と思う方もいらっしゃいますが、食べないでいると体力が低下するためしっかりと食べて栄養を付けましょう。
たばこを控える
たばこを吸うと毛細血管が収縮してしまい、歯ぐきの治癒が遅くなります。そうなると、細菌感染の確率が高くなるので、痛みが起こりやすいと言われています。
お酒を控える
アルコールを飲むと血流がよくなるので傷のついた骨に血液が大量に流れてしまい激しい痛みが起こることがありますので、インプラント手術を受けた後は歯科医師から指示された期間はお酒を控えるようにしましょう。
鼻を強くかまない
上顎の骨の厚みを増やす手術をした場合には歯につながる空洞に穴を開けるため、強く鼻をかみすぎると圧力で穴が塞がる可能性があります。
そうなると、その穴からインプラントや人工骨が吸い上げられてしまうので痛みが起こることがあります。手術後は鼻から多少の出血が起こる可能性がありますが、自然に止まってくるため心配する必要はありません。
インプラント手術後の注意点
インプラント手術後は処方薬を決められた時間に容量を守って飲むことが大切です。
特に抗生物質についてはきちんと飲まないと効果が発揮されないので、処方された通りに飲むようにしましょう。
インプラント手術後痛みがあったとしても、1週間程度で治まってくるものです。
腫れや痛みが長引くようであれば何かトラブルがあるかもしれないので、我慢せずにクリニックへ相談に行きましょう。
定期検診の大切さ
インプラント治療は埋め込んで終わりというものではなく、お口の状態によっては頻度に差はあるものの、定期検診を受けメンテナンスを行うことが大切です。
最初は1週間後、その後は1ヶ月後、3ヶ月後など、歯科医師から指示のあった通りの期間でしっかりとメンテナンスを受けるようにしましょう。
まとめ
インプラント手術は痛みがつきものと言われていますが、手術中には麻酔を使用するため思ったほど痛みのある治療ではありません。手術後に全く違和感も痛みもなく治療が完了できるとは断言できないものの、一般的な外科処置とさほど違いはありません。
逆に親知らずを抜歯することと比べると、腫れや痛みも少ないと言ってもいいでしょう。
外科手術が必要となる以上どなたでもインプラント治療を受けられるわけではないですが、メリットが多い治療法なので痛みを怖がることなく一度歯科医院に相談してみましょう。