なぜ必要? 部分入れ歯の種類と特徴について

 

入れ歯には総入れ歯と、部分入れ歯の2種類に分かれます。
上下のアゴの、どちらかに歯がまったく無い場合に使用する「総入れ歯」と、部分的に歯がない場合に使用する「部分入れ歯」があります。

今回は、部分的に歯がない場合に使用する「部分入れ歯」の詳しい種類や、特徴についてご紹介していきます。

 

 

部分入れ歯とは?

部分入れ歯とは、歯が12本失われたところに装着する人工歯のことを指します。
部分入れ歯の仕組みは、歯の土台となる床(しょう)の部分と、歯の部分になる人工歯の
2つで構成されています。また、土台や人工歯だけではなく、入れ歯を外れにくく安定させるために「クラスプ」という金属製のバネがついています
入れ歯の種類によっては、この金属製のバネが付いていないタイプもあります。

歯を失う大きな原因

そもそも、歯を失う大きな原因は、口腔内のトラブルです。口腔内のトラブルの中でも、特に歯周病は、結果的に歯を抜歯するケースがもっとも多い病気です。歯を支えている骨を溶かし、歯茎にまで悪影響を及ぼします。


一般的に、歯周病は「高齢者だけがなる病気」だと思いがちですが、若いからと言って安心はできません。歯周病の根本的な原因は歯垢(プラーク)の蓄積。つまり、歯垢(プラーク)が蓄積すれば、年齢を問わず発症する可能性があります。

しかし、歯周病になってしまったからといって、必ず抜歯するというわけではありません。歯周病が軽度のうちに治療をしておけば、完治するケースもあります。抜歯をしなければならないのは、症状が重度の場合です。例えば、重度の歯周病で歯がグラグラする、歯茎の出血が伴っているなど。

これ以上治療が難しい、もしくは歯を支えている骨を守るべきだと医師から判断されれば、抜歯をすることもあるでしょう。

部分入れ歯の役割について

部分入れ歯の役割は、口腔内の機能を改善させることです。
歯を失えば、その分噛む力が減ることになります。噛む力が減れば、上手く食べものを噛めなくなったり、咀嚼(そしゃく)回数が減ったり、食事のときに不自由さが出るでしょう。

そこで、失った歯の補助となるのが部分入れ歯の役割です。
部分入れ歯は「クラスプ」
という金属のバネを残っている歯に引っかけて、歯を失った部分に人工歯を固定します。周囲の歯で固定されているので、食事のときにも安定性があります。

しかし、部分入れ歯にはいくつか種類があります。種類によっては「クラスプ」という金属のバネが付いていないタイプもあります。

部分入れ歯の種類と特徴について

保険適用の部分入れ歯(レンジ床)

保険適用の部分入れ歯は、歯の土台となる部分がプラスチック製でできています。
「クラスプ」がついており、引っかけて使用するタイプです。保険適用されるので価格は抑えられますが、金属製のバネが見えやすいのが難点。部分入れ歯だと分かりやすいタイプでしょう。

(メリット)

・保険適用なので低価格で手に入る

 

(デメリット)

・「クラスプ」がついているので、目立ちやすい。

・プラスチック製なので、装着する時に違和感がある

 

金属床の部分入れ歯

金属床の部分入れ歯は、歯の土台の一部分に金属を使用しています。
使用している金属は「コバルトクロム」、「チタン」、「金合金」、「白金加金」などです。金属を使用しているので、強度があり、薄く軽量なのが特徴です。
汚れやニオイがつきにくい利点もあります。しかし、保険適用はされず、金属の種類によっても価格に差が出ます。

(メリット)

・金属を使用しているので丈夫

・汚れやニオイがつきにくい

 

(デメリット)

・保険適用外なので高価格

・金属アレルギーがある人には使用できない

 

ノンプラグデンチャー

ノンプラグデンチャーとは、プラグを使用しない=「クラスプ」を使用しない部分入れ歯です。
クラスプの代わりに、歯茎の色に近いプラスチック製の「クラスプ」
を使用します。そのため、目立ちにくく、部分入れ歯だと気が付きにくいのが特徴です。口を開けたときや、笑ったときに目立ちやすい場所の部分入れ歯に適しています。
しかし、保険適用にはならないので、価格帯は高価。破損してしまった場合は一から作り直す必要があります。

(メリット)

・審美性がある

・薄くて軽量

 

(デメリット)

・保険適用外なので高価格

・破損してしまった場合は一から作り直す必要がある

 

テレスコープデンジャー

テレスコープレンジャーとは、歯にはめ込んで使用するタイプの部分入れ歯です。
周囲にある歯を削り、金属を被せることで部分入れ歯をはめ込む土台を作ります。「クラスプ」を使わず、直接はめ込んで部分入れ歯を装着します。安定性が高く、目立ちにくいのが利点です。
しかし、保険適用にならないので、高価格。高度な技術を必要とするので、行っている歯科医院は少ない傾向にあります。

(メリット)

・審美性がある

・安定性が高く、噛む力が強くなる

 

(デメリット)

・保険適用外なので高価格

・高度な技術を必要とする

・健康な歯を削る必要がある

 

スマイルデンチャー

スマイルデンチャーとは、ナイロン樹脂製でできた部分入れ歯です。「クラスプ」の部分から土台まですべてナイロン樹脂製でできているので、素材が柔らかく、軽いのが特徴です。
また、素材が歯茎の色に近いので、部分入れ歯だと気がつかれにくさがあります。
ですが、柔らかい素材なので、噛む力をそれほど強く出せません。審美性は高いですが、機能性には欠ける点もあります。

(メリット)

・審美性がある

・柔らかく軽いので装着に違和感がない

 

(デメリット)

・保険適用外なので高価格

・素材が柔らかいので噛む力が出しにくい

・破損してしまった場合は一から作り直す必要がある

 

マグネットデンチャー

マグネットデンチャーとは、入れ歯と周囲の歯に金属と磁石をつけ、磁気の力で固定させて使用する部分入れ歯のこと。
周囲の歯には磁石を埋め込み、反対に入れ歯には磁石をつける金属をつけます。
「クラスプ」を使用せず、磁気の力で固定されているので、安定性が高いのが特徴です。安定性が高いので噛む力を強く出せることや、取り扱いが簡単なのが特徴です。

ですが、歯の状態によっては、マグネットデンチャーを使用できないことも。保険適用をされないので費用の負担が大きい面もあります。

(メリット)

・審美性がある

・安定性が高く噛む力が出やすい

・取り扱いが簡単

 

(デメリット)

・保険適用なので高価格

・体質や歯の状態によってできないこともある

 

部分入れ歯のまとめ

部分入れ歯には6種類あり、それぞれ特徴や利点が異なります。
なるべく費用を抑えて部分入れ歯を入れたいのであれば、保険適用の部分入れ歯が最適でしょう。しかし、機能性や安定性を求めるのであれば、保険適用外の部分入れ歯をおすすめします。

自分に最適なものを選び、ストレスなく部分入れ歯を使用しましょう。